産業用ガスタービン市場：オープンサイクルタイプ、2030年に15億米ドル達成予想

産業用ガスタービン市場は、2030年までに目覚ましい成長を遂げると予測されています。急速に都市化が進む国々では、電力需要の爆発的な増大により、再生可能エネルギーによる発電が盛んに行われています。

また、豊富な天然ガス資源へのシフトと、それを支える規制活動や政府のスキームが、送電網インフラの近代化を促進しています。さらに、急増する電力需要に対応するため、電力網の再構築に多額の投資が行われています。

2022年5月、米国政府は水素とアンモニア燃焼ガスタービンの分野で技術開発を後押しする計画を発表しました。総額2,490万米ドルの投資で、産業界主導の新規プロジェクト6件を支援する予定です。

産業用ガスタービン市場は、容量、製品、技術、用途、地域別に分類されます。

容量別に、市場は、70MW以下、70MW超〜300MW、300MW超に分類されます。300MW超のガスタービンの需要は、政府の有利な指令に裏付けられた再生可能エネルギーシステムの大規模な展開により、拡大することが予想されます。

用途別に、市場は、石油・ガスと発電に分けられます。従来のエネルギー資源の危険性に対する意識の高まりにより、持続可能なエネルギーシステムの統合が加速しており、石油・ガス用途での産業用ガスタービンの高い需要が見込まれています。

製品別に、市場は、大型タービンと航空転用型タービンに分類されます。産業用大型ガスタービンは、新たな技術革新に支えられ、大幅な成長が見込まれており、高性能で効率が高いなど多くの利点から、幅広い産業用途に適しています。

投資の増加と貿易政策の再構築が、同セグメントの成長を後押ししています。2022年6月、GEはフロリダ・パワー＆ライト（FPL）のダニアビーチ・センターで7HA.03ガスタービンの実証実験に成功したことを確認しました。

技術別に、市場は、オープンサイクルとコンバインドサイクルに分類されます。このうち、オープンサイクルセグメントは、2030年までに15億米ドルを超えると予想されています。同ユニットは、陸上産業においてダイレクトドライブやメカニカルドライブの用途で広く採用されています。

地域別に、2030年の中南米の産業用ガスタービン市場は4億米ドルに達すると予測されています。これは、同地域では、従来の石油火力発電所が天然ガス火力発電所に置き換わっていることから、ビジネスプレーヤーに有利な機会を提供しています。