CHPベースのマイクログリッド市場、2030年までCAGR20%で拡大予測

マイクログリッド市場は、無停電電源装置に対する需要の高まりにより、2030年まで大きな成長を記録することが予想されます。また、発展途上国における電化の重要性が高まっていることも、今後、市場需要をさらに押し上げると予想されます。

近年、この業界で事業を展開する大手企業は、製品の発売や研究開発活動、M&Aなどに戦略的に投資して事業プレゼンスを向上させ、マイクログリッド市場の見通しを促進しています。例えば、2022年7月、エネルギー貯蔵インフラ＆サービスの専門企業であるEnerox GmbH（通称セルキューブ）と、電力網ソリューションの専門企業であるG&W Electricは、米国市場向けの統合マイクログリッドソリューションの開発に関する戦略的パートナーシップ契約を締結しました。

この契約の一環として、G&W Electric社は、マイクログリッドソリューションのポートフォリオに、Eneroxの製品であるバナジウムレドックスフロー電池をアクティブエネルギー貯蔵材料として追加することに合意しました。G&W Electric社の新しいマイクログリッドは、ピークロードシェービング、アイランド化、資産保護のためのサブサイクルパワーバックアップをサポートするように設計されています。

マイクログリッド市場は、グリッドタイプ、ストレージデバイス、アプリケーション、電源、接続性、地域に基づいて分類されています。

蓄電デバイス別に、市場は、鉛蓄電池、フライホイール、リチウムイオン、フロー電池、その他に分類されます。蓄電技術の継続的な進歩は、2022-2030年の間、鉛蓄電池セグメントの成長を促進することが期待されます。フライホイールの市場規模は、2030年までに23%で成長することが予測されています。その他セグメントは、2030年までに30億米ドルの評価額を超えると予想されています。

用途別に、市場は、教育機関、ユーティリティ、遠隔地、ヘルスケア、軍事、産業・商業、その他に分類されています。軍事セグメントは、信頼性が高く効率的な発電システムの需要が高まっていることから、今後も安定的に成長することが見込まれています。

ユーティリティセグメントは、2022年から2030年にかけてCAGR21%で大幅な成長を遂げると予想されます。遠隔地セグメントは、2030年末までに280億米ドルの売上高に達すると推測されます。2021年のその他セグメントは5億米ドルの収益を突破し、2022年から2030年にかけて拡大することが予測されます。

電源別に、市場は、天然ガス、CHP、ディーゼル発電機、太陽光発電、その他に分類されています。このうち、CHPセグメントは2022年から2030年の間、20%を超える成長率を示すと予測されています。その他セグメントは、2021年に11億米ドルを超えると評価されました。