石油・ガスのインフラ市場、グリーンフィールド開発プロジェクトへの投資増加により、2030年まで拡大予想

石油・ガスのインフラ市場は、非在来型埋蔵量の探索を目的としたグリーンフィールド開発などのプロジェクトへの投資が増加していることから、2030年まで大幅に拡大すると予想されています。

最近では、二酸化炭素排出量の削減に向けた政府の取り組みや、業界関係者のパートナーシップの高まりが、石油・ガスインフラ市場の成長に有益なものとなっています。例えば、2022年4月、Shell plcの完全持ち株会社であるShell Overseas Investment B.V.は、持続可能なインフラを専門とするエネルギー企業であるActis Solenergi Limitedと、Solenergi Power Private Limitedおよびインドに拠点を置くSprng Energyグループ企業の100%を15億5,000万米ドルで購入する契約を締結しています。インドでは、Sprng Energy社が配電会社に風力・太陽光発電を提供しています。

この契約により、Shellはインドで真に統合されたエネルギー転換事業を行う最初の企業のひとつとなることを目指しています。また、風力発電と太陽光発電の統合により、再生可能エネルギーの発電容量を3倍にすることを目的に、同社の「Powering Progress」戦略を展開しています。

他にも、2021年9月、英国の石油・ガス会社であるBPは、その合弁会社Lightsource BPを通じて、18億米ドルの新規回転信用枠と貿易金融枠を獲得し、2010年以来3.8億GWから2025年までに25GWを設置するという目標を補完しました。BPは2021年に英国洋上風力発電市場に参入し、累積発電容量3GWの2つのプロジェクトで協業しました。米国の洋上分野ではEquinorと提携し、ノルウェーの石油・ガス会社に11億米ドルを支払い、4つのプロジェクトの50%の株式を取得しました。

石油・ガスインフラ市場は、カテゴリーと地域によって分類されます。

カテゴリー別に、市場は、地上設備・リース設備、石油・ガス・NGLパイプライン、集荷・処理、石油・ガス貯蔵、輸出ターミナル、精製・石油製品輸送に分類されます。集荷・加工部門は、グリーンフィールド開発プロジェクトへの継続的な投資により製品需要が増加するため、今後も大幅な拡大が見込まれます。また、非在来型埋蔵量の探査により、今後さらに拡大することが予想されます。

一方、精製・石油製品輸送部門は、排出量削減を目的とした政府の政策により、ガスベースの電力生産インフラへのパラダイムシフトが進み、2030年まで堅調な市場成長を遂げると予想されます。

地域別には、中東・アフリカの石油・ガスインフラ市場は、輸送・流通インフラへの継続的な投資により、今後数年間は安定的に成長すると予想されます。また、ガス価格が比較的安価であることも、2030年までの中東・アフリカ地域の成長を後押しすると予想されます。

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