在宅ケア用酸素濃縮器市場:中南米では、医療インフラの改善や政府の取り組みなどにより、2028年までCAGR6.4%成長予測
在宅ケア用酸素濃縮器市場は、先進国および発展途上国において、高度で便利、かつユーザーフレンドリーな酸素濃縮器の採用が進んでいることから、2028年まで急速に拡大すると予測されています。
COVID-19の大流行は、在宅ケア用酸素濃縮器分野にプラスの影響を与えました。これらの酸素濃縮器は、新型コロナウイルスに感染した患者に酸素を補給するために広く利用され、多くの地域で在宅患者に酸素濃縮器を提供するための酸素濃縮器バンクが設立されました。
最近、市場地位を向上させるため、在宅ケア用酸素濃縮器市場の主要な業界プレーヤーは戦略的提携を結び、ビジネス全体の成長を促しています。例えば、2021年9月、在宅介護で使用する新しい呼吸器ソリューションを開発する米国の医療技術企業であるInogen, Inc.は、UDG Healthcareの子会社で大手ヘルスケアサービスプロバイダーのAshfield Healthcare, LLCと合意に達しました。
両社のパートナーシップは、最も重要な構成要素である臨床医への携帯型酸素濃縮器(POC)の市場浸透を図るというInogenの戦略的計画にとって重要な一歩を踏み出すもので、今回の買収の一環として、Ashfield社はInogen社の成長戦略を支援し、臨床医向け販売チャネルの業績を向上させることに合意しました。この販売組織は、Ashfield社が提供する販売業務支援、分析ツール、個別コンシェルジュサービスを活用し、効率性と生産性を高めることを目的としています。
在宅ケア用酸素濃縮器市場は、製品、技術、地域の観点から分類されています。製品別に、市場は、固定型酸素濃縮器と携帯型酸素濃縮器に分類されます。固定式酸素濃縮器セグメントは、慢性閉塞性肺疾患(COPD)を含む慢性呼吸器疾患の発生率が増加傾向にあることから、2028年まで6.8%超のCAGRを記録すると予想されます。また、老年人口の急増も製品の普及を後押ししており、今後数年間はセグメント別の進歩に弾みをつけるものと思われます。
技術面では、市場は、連続フローとパルスフローに区分されています。パルスフローセグメントは、2021年に6億米ドル超と評価され、2028年にかけて大幅な成長を示すと予測されています。アクティブなライフスタイルの患者からの高い需要、取り付け可能な製品、デバイスの携帯性などが、同セグメントの成長を促進することが推定されます。
地域別に、中南米の在宅ケア用酸素濃縮器市場は、医療インフラの改善、治療啓発のための政府の取り組みや資金提供、技術的に進んだデバイスの導入などにより、2028年までCAGR6.4%で成長すると思われます。