バッテリーリースサービス市場:電池コスト削減に向けバッテリースワップ方式の採用進む

バッテリーリースサービス市場は、リチウムイオン電池の価格低下により、2028年までに大幅な成長を遂げると予想されています。また、世界的に電気自動車開発への投資が増加していることも、今後の市場発展を後押しするものと思われます。

世界的に電気自動車(EV)の需要が急増していることから、過去数年間、市場の拡大が続いています。しかし、すべての電気自動車は電池を動力源としており、電池は完成車の初期コストと継続的コストの両方を大きく占めるため、EVの普及を阻む大きな要因となっています。そこで、電池の交換を行うバッテリースワップ方式が、主要地域で採用されています。近年、バッテリー交換センターの普及から、業界の拡大が進んでいます。

特に、業界のプレーヤーは、世界中で高まる電気自動車の需要に対応するために有益な戦略を採用しており、全体的なビジネスの見通しに好影響を与えています。例えば、2021年11月、電気自動車向けエネルギー供給ソリューションの大手であるAmple社は、グローバルモビリティおよびサービスプロバイダーであるUber Technologies社とパートナーシップ契約を締結し、欧州全域でバッテリースワップ技術事業を拡大しました。また、Banco SantanderとBlackstoneから5,000万米ドルの追加投資を受けることも発表しています。

同様に、2020年8月には、eモビリティのインターネットプロバイダーとして著名なNumocity Technologies Private社.が、コネクテッドカーデータエコシステム大手のCerebrumXと提携し、グローバル市場におけるEVスマートシティソリューションの採用を加速させることを発表しています。この契約によると、NumocityのElectric Vehicle Advanced Mobility Platformは、CerebrumXの業界をリードするAutomotive Data Management Platformと組み合わせることで、スマートグリッドとの連携、EV充電、バッテリースワップに関する包括的なソリューションを提供することを意図していると言われています。

他にも、2021年11月、台湾のバッテリースワップ給油プラットフォームのGogoro Inc.は、流体動力製品の大手メーカーGates Industrial Corporation plcとの独占提携を延長し、FLO DRIVEと名付けられた二輪電気ドライブトレインを共同開発しました。この戦略的提携は、持続可能な都市交通を加速させることを目的としています。

バッテリーリースサービス市場は、車種、ビジネスモデル、バッテリータイプ、地域に基づいて分類されています。地域別では、中南米が電気自動車需要の急増により、2028年末までに約5%の市場シェアを占めると予測されます。一方、中東・アフリカ市場は、電気自動車導入に対する政府の積極的な取り組みにより、2022年から2028年の間にCAGR 20%超で成長することが見込まれています。

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