医療機器洗浄市場、2022年~2029年にCAGRは6.29%で成長予測
医療機器洗浄市場は、予測期間(2022-2029年)に6.29%の高いCAGRに到達すると推定されます。
医療機器洗浄では、医療機器の洗浄・滅菌のために殺菌剤と洗浄剤が使用されます。医療機器の種類によって、洗浄に使用される化学物質や洗剤は異なります。製造工程では、使い捨て、埋め込み、再利用を問わず、すべての医療機器を洗浄し、油脂、指紋、その他の製造上の汚染物質を除去する必要があります。患者への感染や病気の蔓延を防ぐため、再利用可能なものは使用後に徹底的に洗浄・滅菌しなくてはなりません。
市場動向
感染症対策に関する政府のガイドラインの増加が、市場成長の原動力になると予想されます。
医療関連感染(HAI)は、罹患率、死亡率、生活の質に影響を与える公衆衛生の大きな問題です。先進国では患者の最大7%、低開発国では患者の10%が、常時少なくとも1つのHAIに感染していると言われています。
しかし、多くのHAIは効果的な感染予防と管理(IPC)対策によって予防することが可能です。感染予防と管理は、感染症の発生と拡大を防ぎ、それによって抗生物質の必要性を減らすためにも重要です。
国立疾病対策センター(NCDC)が中心となり、世界保健機関(WHO)の国別事務所と協力して、ガイドラインを作成しました。このガイドラインは、病院やその他の医療施設が、より安全な医療サービスを提供するために、IPCプロトコルを確立することを支援することを目的としています。
・集中治療室(ICU)に入る前に、すべての医師がエプロンを脱ぐ
・集中治療室に入る前に全スタッフと訪問者が靴カバーを使用
・聴診器の消毒は診察後にアルコール綿棒を使用
・病院のハウスキーパーは、すべてのICUで箒の代わりにドライモップを使用
・生理食塩水の代わりにヘプロックを使用し、静脈ラインを洗浄
・すべての挿管処置に滅菌ドレープを使用
・布製のマスクとキャップを使い捨てのキャップとマスクで代用
・開腹結核の全症例にN-95マスク
などがあげられます。