腹腔鏡機器市場、2022年~2029年のCAGRは9.20%で成長見込み
腹腔鏡機器市場は、予測期間(2022-2029年)に年平均成長率9.20%で成長すると予測されています。
腹腔鏡手術とは、腹壁などの体内を小さく切開し、そこから腹腔鏡やその他の器具を挿入して体内の構造を見ることができる手術の一種です。この切開した皮膚から様々なプローブや器具を押し込むことで、診断や治療などの活動を行うことができます。
市場力学
腹腔鏡機器市場の成長は、最小侵襲手術やゼロ侵襲手術に対する需要の高まり、世界中のヘルスケアセンターや超専門病院の増加によってもたらされています。
開腹手術よりも低侵襲手術の採用が増加し、市場成長の原動力に
腹腔鏡手術は侵襲性が低く、術前・術後のケアや入院期間のコスト削減が可能です。これらの手術は、出血量や術後合併症が少なく、患者の回復にかかる時間も短縮されます。低侵襲手術は、一部の国では健康保険が適用されるようになってきています。
これらの要因により、患者の間で低侵襲手術に対する嗜好が高まっています。腹腔鏡手術は世界で年間約1,500万件行われており、この数は今後大幅に増加すると予測されています。腹腔鏡下大腸切除術、腹腔鏡下虫垂切除術、腹腔鏡下胆嚢摘出術、腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術、腹腔鏡下子宮摘出術、腹腔鏡下肥満手術が外科手術市場で大きなシェア(約40~45%)を占めています。
従来の開腹手術では、筋肉を長く切開するため、治癒にかなりの時間を要しましたが、MIS手術では切開部分が小さいため、回復が早いとされています。また、回復までの時間が比較的短いことから、高齢者の間でも広く受け入れられています。米国婦人科腹腔鏡医協会(AAGL)や国際婦人科内視鏡学会(ISGE)といったいくつかの団体は、南アフリカの医療機関と協力し、MISの利点についての認識を高め、導入率を向上させるために活動しています。
発展途上国における腹腔鏡下手術のインフラサポートのギャップが市場成長の妨げになる可能性が高いです。