閉塞性睡眠時無呼吸:標準治療CPAPを受けた患者の約10%は日中に過度の眠気を経験

閉塞性睡眠時無呼吸症候群の概要

閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)は、継続的な呼吸努力にもかかわらず、気流の減少または完全な停止を伴う睡眠関連の呼吸障害です。これは、睡眠中に筋肉が弛緩し、喉の奥の軟部組織が上気道をブロックすることにより引き起こされます。閉塞性睡眠時無呼吸は、日常生活の中の一瞬の合間に、深遠な眠気、いびき、無呼吸、およびその他の症状として現れます。

閉塞性睡眠時無呼吸の診断は、関連する臨床的特徴と睡眠中の異常な呼吸の客観的な実証との組み合わせにより評価されます。いずれかの側面のみに基づいて臨床症候群を診断する事は、信頼性が低いことを示しています。

閉塞性睡眠時無呼吸の診断の基本は終夜睡眠ポリグラフ検査であり、体位、心拍数とリズム、筋緊張と収縮などの他のさまざまな変数に加えて、睡眠状態、呼吸器とガス交換の異常に関する詳細情報を提供します。

閉塞性睡眠時無呼吸の治療

閉塞性睡眠時無呼吸の現在の治療は、主に持続的陽圧気道圧(CPAP)、口腔器具療法、手術、および減量や睡眠中の体位の修正などのライフスタイルの変更を含むオプションで構成されています。これらすべての中で、CPAPは最も標準的な治療であり、最大の市場シェアを占めています。しかし、CPAPは治療に最も適しているにもかかわらず、治療を受けた患者の約10%は、日中に過度の眠気を経験しています。これに対処するために、患者は、モダフィニル、アルモダフィニル、およびソリアムフェトールなど覚醒促進剤を処方されています。

閉塞性睡眠時無呼吸市場は、地域別に、米国、EU主要5カ国(ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、英国)、日本に分類されています。

主要7カ国における閉塞性睡眠時無呼吸の総診断有病率は、2017年に28万3026例であることが判明しました。主要7市場の中で、閉塞性睡眠時無呼吸症候群の症例数が最も多いのは米国です。

米国の2017年の閉塞性睡眠時無呼吸症候群の診断有病率は16万9439例であったのに対し、日本の2017年の閉塞性睡眠時無呼吸症候群の診断有病率は3万3406例でした。

閉塞性睡眠時無呼吸症候群市場の展望

閉塞性睡眠時無呼吸症候群の市場規模は、2017年から2030年の間に大幅なCAGRで増加すると予想されています。主要7カ国の中で、2017年の市場規模が最も大きいのは米国で、1億6530万米ドルでした。同年の日本の市場規模は、1510万米ドルでした。

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