データセンターコロケーション市場、2029年に1,952億5,000万米ドル規模到達見込み
市場の概要
世界のデータセンターコロケーション市場は、2022年に512億5,000万米ドルの規模に達しました。2023年から2029年にかけて、市場は15.65%のCAGRで成長し、2029年には1,952億5,000万米ドル規模に達すると予想されています。ソーシャルメディアやオーバーザトップ(OTT)プラットフォームからのデータ量の急増と、全体的なコスト削減を背景に、市場は活況を呈しています。
データセンターコロケーションサービスは、企業に多くのメリットを提供するため、その需要は増加しています。企業や団体にサーバーやその他のコンピューティング機器のためのレンタルスペースを提供し、従来のデータセンターよりも低価格で信頼性が高く、拡張性があり、技術スタッフの数も少なくて済むようになっています。コロケーション・データセンターは、銀行、保険、医療、メーカー、エネルギー、政府など、さまざまな分野で利用されています。データセンターのコロケーションサービスプロバイダーは、あらゆる顧客や規制の要求に応えるため、イノベーションとエネルギー効率の高いソリューションに重点を置いています。コロケーションの主な利点の一つは、データセンターを社内で管理するのに比べて大幅なコスト削減が可能なことです。コロケーションでは、UPS、バックアップ発電機、強度グリッド、HVACシステムなどの資本コストを予算化する必要がありません。さらに、コロケーション・データセンターでは、完全に冗長化されたネットワーク接続、優れたセキュリティ慣行、トラフィック需要に対応するための高い帯域幅レベルへのバースト機能を提供しています。そのため、帯域幅のコストを大幅に削減することができます。このような利点から、データセンターのコロケーションサービスに対する需要は今後数年間に渡って伸び続けることが予想されます。
市場の動向
データセンターコロケーション市場の主な成長要因としては、ITコストの削減とデータセンターの複合化をもたらす柔軟なデータセンターへの需要が高まっていることが挙げられます。また、サーバーの設置、ディスクストレージの管理、接続の管理において、自動化やロボットが重要な役割を果たしています。ハイブリッドクラウドコンピューティングや仮想化システムが広く導入され、データセンターの遠隔保守がより安全で信頼できるものになったことも、この市場にとって追い風となっています。また、事業継続とデータ復旧のために拡張性と信頼性の高いインフラが必要であることも市場を牽引しています。ソーシャルメディアやオーバーザトップ(OTT)プラットフォームによって生成される膨大なデータも、データセンターおよびコロケーションサービスの需要増に大きく貢献しており、この傾向は今後も続くと予想されます。しかし、高い立ち上げコストとメンテナンスコストが、市場全体の成長を抑制することが予想されています。