クラウドコンピューティング市場、2028年に8,520億米ドル規模到達見込み

クラウドコンピューティング市場は2028年まで11%のCAGRで成長見込み

クラウドコンピューティング市場は、2021年に3,900億米ドルの規模に達しました。2028年までの予測期間中、市場は11%のCAGRで成長し、2028年には8,520億米ドル規模に達すると予想されています。

世界のクラウドコンピューティング市場は、AI、IoT、機械学習、ビッグデータなど、ビジネス効率を向上させるための先進技術の導入が進んでいることから、高い成長率で拡大しています。変化する市場シナリオに対応するため、クラウドコンピューティングの導入に向けて大幅に投資する中小企業が増加していることが、予測期間中の市場成長を牽引すると予想されます。しかし、サイバーセキュリティのスキルを備えた十分な人材の不足が、クラウドコンピューティング市場の大きな制約要因になる可能性があります。

中小企業で導入が進むクラウドコンピューティングが、市場に有利な成長機会を提供

クラウドコンピューティングは、中小企業の間で大きな支持を集めています。中小企業は、クラウドコンピューティングを活用して、コストを抑えながらビジネスを拡大し、全体的な生産性を高めています。さらに、クラウドコンピューティングは、高度なデータ・セキュリティ、ダウンタイムの削減、柔軟なストレージ、優れたCRM管理などを提供する上でも役立ちます。また、クラウドコンピューティングは、中小企業にとって、自社の規模や資金力に合わせて料金を支払うだけなので、費用対効果が高いことも証明されています。このことが、予測期間中のクラウドコンピューティング市場の成長を牽引すると予想されています。

BFSI分野におけるクラウドコンピューティングの需要急増が市場の成長を牽引する

世界のクラウドコンピューティング市場は、業種別に銀行・金融サービス・保険、通信、IT・ITES、政府・公共機関、小売・消費財、製造、エネルギー・公共事業、メディア・娯楽、ヘルスケア・ライフサイエンス、その他に細分化されています。銀行・金融サービス・保険(BFSI)分野は、送金、リアルタイムの取引明細、デジタルウォレットなどの金融サービスを提供するためにクラウドサービスの導入が進んでいることから、最大の市場シェアを獲得しています。また、製造業では、AIやIoTなどの先進技術を導入することで業務効率を高め、高い成長率を示しています。

クラウドコンピューティング市場 – 導入形態別

クラウドコンピューティングの世界市場は、導入形態別に、パブリッククラウド、プライベートクラウド、ハイブリッドに区分されています。プライベートクラウドセグメントは、大企業で主に使用されているため、最大の市場シェアを占めています。この導入形態は、他の導入形態に比べて最大限のデータ保護を提供するため、この分野の主要な成長要因となっています。ハイブリッドの導入は、中小企業と大企業の両方で導入が進んでいるため、予測期間中に最も高い成長率を記録すると予想されています。

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