ニュートリゲノミクス市場、2031年に51億7,060万米ドル規模到達見込み

市場概要

ニュートリゲノミクス市場は、2020年に9億300万米ドルの規模に達しました。同市場は、2021年~2031年までCAGR17.26%で成長し、2031年には51億7,060万米ドルに達すると予想されています。

ニュートリゲノミクスの概念は、個人が健康で有益かつ持続的な食生活の変化を達成することを支援するという考えに基づいて生まれました。ニュートリゲノミクスは、食生活が人間の健康に与える影響を解明することを目的としています。生理活性のある食品化合物は、遺伝子と相互に作用し合い、転写因子、タンパク質の発現、代謝物の生成に影響を与えます。このような複雑な相互作用を研究するためには、バイオインフォマティクスと組み合わせた高度な分析手法の開発が必要です。オミックス技術の進歩は、健康と快適さのためのバイオマーカーを提供し、病気の初期指標を明らかにし、食事の反応者と非反応者を区別する手助けをし、そして何よりも、生物活性のある有益な食品成分を発見するための入り口を開きました。

さらに、肥満や生活習慣病の増加に伴い、食事による代謝や遺伝子の変化に注目が集まっています。さらに、テクノロジーの進化により、ニュートリゲノミクスにおける市場の進歩のペースが上がっています。

主要な市場区分

世界のニュートリゲノミクス市場は、アプリケーション別、タイプ別、地域別に分かれています。

タイプ別に、同市場は、製品(食事利用)とサービス(ニュートリゲノミクス遺伝子検査)にさらに分けられます。食事利用の製品では、企業が提供するプロバイオティクスやプレバイオティクスが、直接的または間接的にゲノムに影響を与えています。さらに、ニュートリゲノミクスの遺伝子検査サービスでは、遺伝子に影響を与える食生活に関する知見を提供しています。

地域別では、健康意識の向上、遺伝子検査施設の充実、良好な規制政策などを背景に、北米がニュートリゲノミクス市場で最大のシェアを占めています。また、アジア太平洋地域は、予測期間中に最も速いCAGRで成長することが見込まれています。

市場の競争状況

世界のニュートリゲノミクス市場は、多数の大規模・小規模のメーカーやサービスプロバイダーで構成されています。現在、分子レベルでの進歩や遺伝子検査の普及に伴い、ニュートリゲノミクス市場の機会が拡大しています。市場内の主要なプレーヤーが選択した戦略には、新製品の提供、製品の承認、パートナーシップや提携、M&A、事業拡大などがあります。

5年間(2017年1月~2021年6月)で、同市場では、23件の製品提供、25件のシナジー活動、6件の資金調達と投資、5件の事業拡大が確認されています。遺伝子検査や、プレバイオティクスやプロバイオティクス食品などのニュートリゲノミクス的な食事に対する意識の高まりが、ニュートリゲノミクスの隆盛の主な要因となっています。

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