ショートニング市場、2030年に63億7,360万米ドル規模到達見込み

市場の概要及び動向

ショートニングの世界市場は、2020年に42億5,000万米ドル規模に達しました。2021年から2030年にかけて市場は4.2%のCAGRで成長し、2030年には63億7,360万米ドル規模に達すると予測されています。ヨーロッパは、2020年に市場全体で大きなシェアを占めた地域の一つです。

ショートニングは、常温で固体の油脂であり、ペストリーなどの食品に脆くて新鮮な食感を与えるために使用することができるのが特徴です。ショートニングとして使用される脂肪の例としては、バター、大豆、マーガリン、植物油などがあります。ショートニングは、大豆油、綿実油、精製パーム油などの植物油を原料とすることが多く、常温では流動性があります。

加工食品の増加がショートニング市場の成長を牽引しています。国によっては、パスタや麺類などの加工食品が主食として食されています。ドライレディミール、乾麺、パスタ、その他多くの加工食品は、調理時間が比較的短いのが特徴です。パン製品に含まれるショートニング油脂は、弾力性に優れ、煙点が高く、保存性が高いなどの多くの機能的利点があるため、よく利用されています。

機能性栄養素を含む機能性食品や飲料は、製品の本質的な栄養成分だけでなく、多くの健康上の有効成分を含有しています。アミノ酸、ビタミン、ミネラル、タンパク質、脂肪酸、プレバイオティクスなどがこれらの栄養素に含まれます。消費者の健康に対する意識の高まりから、近年、機能性製品の重要度が増大しています。製品開発やイノベーション活動の活発化により、消費者は機能性食品や飲料を選ぶようになっています。近年、消費者はベーカリーや菓子類から機能性食品・飲料へとシフトしており、ショートニング製品の需要と売上にマイナスの影響を与えています。このことが、ショートニング市場の成長を制約する要因となりました。

COVID-19の市場への影響

2020年にCOVID-19パンデミックが発生し、感染拡大が続いていることが、世界のショートニング市場の成長を妨げています。世界各国の政府が実施した厳しいロックダウンにより、小売店、モール、スーパーマーケットなどの販売チャネルが閉鎖または休業を余儀なくされています。しかし、このような状況の中、いくつかのブランドは、収益を上げ、売上を増加させるために、オンラインプラットフォームに焦点を移しています。また、現在いくつかの国で政府によるロックダウン規制が徐々に解除されつつあるため、オフラインでの販売が増加しています。

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